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現代のベーカリー店にとっての5つの課題:競合他社との差別化を図る
激化する競争に対処する
以前からパン作りが文化として発展している国もありますが、最近では世界の多くの国でパン作りが盛んになっています。地元の商店でパンを買って食べるという人が増えていますが、そうした動向に合わせて、ベーカリーの魅力と消費量も着実に高まっています。
こうしたベーカリー人気の高まりに伴い、ベーカリー業界の競争は厳しさを増しています。フランスでは、どの地域にも1軒以上はベーカリー店があるといっても過言ではありません。ベーカリーを中心としたコンセプトの店舗が増えていることからも、ベーカリー店が増加していることがわかります。現在のベーカリー店には、昔ながらのパン屋、チェーン店、フランチャイズ店など、さまざまなものがあります。さらに、ベーカリーアウトレットネットワーク経由で販売したり、工業用ベーカリーとしてビジネスを展開しているケースもあります。
そのため、競合他社が提供するサービスの内容を把握し、お客様にアピールする方法を検討することが重要になります。
現代のベーカリー店にとっての5つの課題
多様な商品を状況に応じて提供する
ヨーロッパに住む人が1年間に食べるパンの量は、平均して59kgです。この数字は、ここ数年減少傾向にあります。しかしこの傾向は、新しい消費習慣を生み出す機会にもつながります。ベーカリー店の基本はパンを販売することですが、消費者の購買習慣の多様化とともに、店舗で販売される商品も着実に多様化しています。
すべての人が同じパンを食べているわけではありませんが、パンに対する需要は間違いなくあります
ペイストリー、チョコレート、スナック、コンフェクショナリーなどの商品は、どれもパン以外の購入を促す商品です。こうした商品によって店舗の独自性を出すことができるため、現在のビジネスを見直すことが最初の課題になります。
レストランのオーナーがメニューを検討するのと同じように、自分の店舗でどのような商品を提供しているのかについて、時間をかけて見直す必要があります。たとえば、休日や季節を考慮した商品を提供しているとしましょう。しかし、店を訪れるお客様は、朝はペイストリー、昼はサンドイッチ、午後はスナック、夜はおつまみなど、毎日さまざまな商品を購入しています。そのため、それぞれの時間帯に適した商品を提供することが、販売機会の増加につながります。 |
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新しい商品やリバイバル商品などでお客様に驚きを与えることが重要です。味や形を工夫することにより、店舗の独自性を出すことができます。新しい商品がお客様に受けなかった場合は、別の商品を試してみましょう。その商品が次の看板商品になるかもしれません。 |
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魅力的なラベルを使用して、お客様に商品をアピールしましょう。「この商品を買ってみたい」とお客様に思わせるような魅力的なラベルを使用すれば、その商品をアピールすることができます。たとえば、カラフルなデザインのカードラベルを使用すれば、他のラベルの商品と差別化することができます。または、ピクトグラムを付け足したり、「新商品」、「キャンペーン商品」、「今月のイチオシ商品」などの文字を書いたりするだけでも効果があります。 |
透明性の高い高品質な商品の提供
現在は、「昔ながらの商品」、「手作りの商品」、「職人が作った商品」の人気が高まっていますが、これは単に「消費者にはそうした傾向がある」ということではありません。ここで重要なことは、高品質でオリジナリティがある商品、トレーサビリティの点で透明性がある商品、大量生産された商品よりも健康的な商品を提供するということです。これが第2の課題です。大規模な流通システムで生産される画一的な商品に飽きている消費者が増えています。
73%の消費者が、本格的なレシピや丁寧な方法で作られた商品に魅力を感じています
世界40カ国で実施された国際的な調査では、72%の消費者が「オーブンやキッチンを見ることができるベーカリー店の方が好きだ」と答えています。また、73%の消費者が、本格的なレシピや丁寧な方法で作られた商品に魅力を感じているという調査結果になっています。つまりお客様は、店舗や商品についてもっと知りたいと思っているのです。商品のレシピや作り方などをお客様に紹介することが、その商品をアピールする絶好の機会になります。
こうした情報をお客様に紹介する方法としては、ラベルが適しています。商品の原材料が記載されたラベルや、パンによく合う食品を紹介するラベルを作成すれば、お客様が商品を購入する際の参考情報になります。
健康とダイエット
消費者は、商品の品質だけでなく、健康的な食生活によるメリットも重視しています。「健康的な食生活」というお客様のニーズに応えることが第3の課題です。こうしたニーズに応えるには、以下の点を検討する必要があります。
- グルテン不耐性のお客様のために、グルテンフリーのパンを販売したことはあるか
- 糖尿病のお客様や糖尿病に気を付けているお客様のために、砂糖の量を減らしたお菓子を作ってみたことはあるか
また、アレルギーに関する問題も重要です。多くの国で、消費者の安全を確保するためにアレルギー物質の表示が義務付けられています。ラベリングソリューションにはさまざまなものがありますが、現行の規制を順守しながら、すべての必要な情報をプロフェッショナルな方法でプライスカードに直接印刷できるソリューションもあります。Edikioが提供するプライスカード作成ソリューションには、アレルギー物質をテキストやピクトグラムで表示するツールが付属しています。また、オーガニック食品、グルテン含有食品、手作り食品に関する情報を表示するための画像ライブラリも用意されています。
新しい流通ネットワーク
近年は消費形態が変化していますが、ベーカリー店は現在も、お客様が喜んで利用する地元密着型の店舗として残っています。しかし、他店舗との差別化を図って固定客を確保しながら新規顧客を獲得するためには、以下の方法で新しい流通ネットワークを構築する必要があります。これが第4の課題です。
- ソーシャルネットワークの活用
- クリックアンドコレクトへの対応
- 新しい配送方法への対応
新型ウイルスのパンデミックに伴い、上記の方法を検討したり実際に試してみたりしたベーカリー店もあるかもしれません。これらの方法を活用して、収益を最大化する必要があります。ベーカリー店にとっては、商品の見た目が非常に重要な要素になります。商品の見た目がきれいな場合、その商品に対するイメージだけでなく、店舗の全体的なイメージも上がります。ソーシャルネットワークで美しい写真を使用すれば、ブランドイメージや商品の魅力を簡単に高めることができます。この方法を最大限に活用することにより、これまでとは違った方法で店舗や商品をアピールすることができます。
顧客体験の改善
現在の消費者は、単なる受動的な消費者と見なされることを望んでいません。ベーカリー店を訪れるお客様は、新しい体験や新しい商品を求めています。単に楽しい時間を過ごすためにベーカリー店を訪れるお客様もいます。そのため、商品の購入時における顧客体験を最適化する必要があります。これが、最後の課題です。
ベーカリー店やパティスリーショップでは、お客様に喜ばれる以下のような付加的なサービスを提供するところが増えています。
- こだわりのパンを楽しむための快適なティールーム
- ホットドリンクや搾りたてのジュースなど、品揃え豊富なドリンクメニュー
- 無料Wi-Fi
こうしたサービスにより、ベーカリー店を出会いの場にすることができます。こうしたサービスを提供すれば、お客様はまたそのベーカリー店を訪れてくつろいだ時間を過ごしたいと考えるようになるため、固定客の獲得につながります。また、以下のような方法で店舗に合った雰囲気を演出し、その店舗にしかない体験をお客様に提供することもできます。
- 店舗のイメージが反映されたレイアウトや家具でブランドイメージをアピールする
- お客様のニーズと消費習慣に適した商品を提供する
- プロフェッショナルで調和のとれたディスプレイ方法で商品とサービスを提供することにより、商品を視覚的にアピールする(店舗のオリジナルロゴやタイポグラフィなどを活用)
顧客事例:フランスのベーカリーチェーン「Le Grenier à Pain」
Michel Galloyer氏によって1997年に創立されたMichel Galloyer Le Grenier à Painチェーンは、フランス国内外に30を超える店舗を展開しています。2015年以降、同チェーンでは複数のベーカリー店にEdikioオールインワンソリューションを導入し、商品の販売時に直接値札の作成と印刷を行っています。 このソリューションの導入により、現在では以下のようになっています。
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